こんにちはtarasukin bonkersです。
冷たいくもり空の朝、家の玄関先で、裏の畑の”おばさん”が呼んでいる声がした。
「カブを抜いちゃうから、ほしいだけ持って行きなー。」
私たちは喜んで、”おばさん”の畑へ行く。
↑「コレ、抜いちゃっていいんですか?!」と、キタダが喜んでいるところ。
私たちの家の周りに広がっている”おばさん”の畑には、この季節、『菜の花』『えんどう』『ダイコン』『カブ』そして『カキナ』などが植わっている。
『菜の花』は12月から今にかけて収穫最盛期。
同じアブラナ科の『ダイコン』や『カブ』『カキナ』は、そろそろトウ(花芽)が立つので、もう抜いてしまうのだそうだ。
「この冬はあったかかったから、みんなちょうちょ(蝶の幼虫)に喰われたよー」と”おばさん”。
たしかに、海からの風はホンワリと温かい。
『カブ』を引っこ抜いた。(葉っぱがちょうちょの幼虫に喰われて穴だらけ)
『カブ』を20個と『ダイコン』を10本、そして『セロリー』5本と『ネギ』5本『カキナ』を10枚もらった。
どれも、”おばさん”が昨年の夏ころから、土を耕して、苗を植えて、育ててきた野菜。
畑は、毎年が順調なわけではなく、「温かくてちょうちょの幼虫に喰われる」年もあれば、「夏の日照りで枯れる」年もあり、「植えたばかりの苗が台風の海風で全滅する」年もある。
「ちょうちょに喰われた」と言う”おばさん”はの言葉には、そんな自然を受容れた潔さがある。
そもそも、同じ1年なんて巡ってはこない。
これが『カキナ』。
アブラナ科の野菜で、全長40センチくらいの大きな葉っぱ。
野菜は地域によって呼び名が違うことがあるので、インターネットで調べると、どうやら『タカナ』にほぼ同じ。
しっかりとした歯ごたえと、独特の芳香があって、”おばさん”曰く、伊豆の正月の『お雑煮』には欠かせないのだそうだ。
”おばさん”の畑で育つ野菜は、どれも生命力にあふれ、力強い味がする。
とてもうれしい。