2021/01/06

カキナ

こんにちはtarasukin bonkersです。

冷たいくもり空の朝、家の玄関先で、裏の畑の”おばさん”が呼んでいる声がした。

「カブを抜いちゃうから、ほしいだけ持って行きなー。」
私たちは喜んで、”おばさん”の畑へ行く。

↑「コレ、抜いちゃっていいんですか?!」と、キタダが喜んでいるところ。

私たちの家の周りに広がっている”おばさん”の畑には、この季節、『菜の花』『えんどう』『ダイコン』『カブ』そして『カキナ』などが植わっている。

『菜の花』は12月から今にかけて収穫最盛期。
同じアブラナ科の『ダイコン』や『カブ』『カキナ』は、そろそろトウ(花芽)が立つので、もう抜いてしまうのだそうだ。

「この冬はあったかかったから、みんなちょうちょ(蝶の幼虫)に喰われたよー」と”おばさん”。

たしかに、海からの風はホンワリと温かい。
『カブ』を引っこ抜いた。(葉っぱがちょうちょの幼虫に喰われて穴だらけ)

『カブ』を20個と『ダイコン』を10本、そして『セロリー』5本と『ネギ』5本『カキナ』を10枚もらった。

どれも、”おばさん”が昨年の夏ころから、土を耕して、苗を植えて、育ててきた野菜。

畑は、毎年が順調なわけではなく、「温かくてちょうちょの幼虫に喰われる」年もあれば、「夏の日照りで枯れる」年もあり、「植えたばかりの苗が台風の海風で全滅する」年もある。

「ちょうちょに喰われた」と言う”おばさん”はの言葉には、そんな自然を受容れた潔さがある。

そもそも、同じ1年なんて巡ってはこない。
これが『カキナ』。

アブラナ科の野菜で、全長40センチくらいの大きな葉っぱ。

野菜は地域によって呼び名が違うことがあるので、インターネットで調べると、どうやら『タカナ』にほぼ同じ。

しっかりとした歯ごたえと、独特の芳香があって、”おばさん”曰く、伊豆の正月の『お雑煮』には欠かせないのだそうだ。

”おばさん”の畑で育つ野菜は、どれも生命力にあふれ、力強い味がする。
とてもうれしい。