今年の夏は雨が続いていますが、ほんの一瞬、空が晴れた。
青空ありがたい。
と、裏の畑で”おばさん”が呼んでいる。
「雨ばっかりだから、全然畑に来られなかった。」
と言いつつ、ショウガとネギを引っこ抜いてくれました。
”おばさん”のくれるショウガはみずみずしくて柔らかい。
洗ってホリホリとかじると、夏の暑さも忘れるほど爽快な味がした。
でも暑い。
そんな暑苦しい中、大鍋にお湯をがんがんと沸かしている。
沸かしたお湯で染料を作って、帆布のバッグを沈める。
生成の帆布で作ったバッグをひとつひとつ染めます。
染める色は、伊豆の風景の中にある色。
たとえば、波に濡れた浜辺の石ころの色・剥げかかった番屋のペンキの色・使い込まれた漁船の帆の色・誰にも採られず熟れた山の柿の色・・・・。
無骨でありつつ、たおやかな表情を持った特別感のあるバッグが出来上がります。