心太(トコロテン)。
朝早く、私たちの家の裏で畑をやっている”おばさん”から電話がかかってきた。
「トコロテン作ったけど、食べるぅ?」
伊豆は『天草』の産地で、春に磯で刈取った『天草』を天日に干している光景をよく見かける。
えんじ色の『天草』は、数日間、太陽にさらされて白くなる。
その『天草』を水で煮ると『心太(トコロテン)』のできあがり。
昼ごはんの後に冷たくひやしたトコロテンに黒蜜ときなこをかけて食べた。
『寒天』よりも濃厚で硬く、かむと「ブリンッ!」とはじける感じ。
ほのかに天草の香りがあって、とてもおいしい。
春に刈取って夏に食べる、伊豆の夏にぴったりな食べもの。
ちなみに、伊豆で収穫される『天草』は長野県などに出荷されて、トコロテンになった後、凍らして水分を抜き、カサカサの『棒寒天』となる。(氷点下の気温で凍らせる)
『棒寒天』を水で煮ると『寒天』のできあがり。