2017/11/02

秋祭り

こんにちはタラスキンボンカースです。

11月1日の浜辺。
私たちの住んでいる町では、11月1日と2日、町内34の各地区ほとんどが一斉にお祭りを行う。

その日はみんな、仕事もお休み。
(タラスキンボンカースはお休みしませんが、お手伝いをした)

その日はお祭りに専念するので、みんな出歩くこともなく、つまりよその地区でどんなお祭りが行われているのかを見ることもないし、またある意味、関心のない様子でもある。

それくらい、みんな自分の地区のお祭りだけに専念する。
11月1日の朝、お祭りは浜にのぼりを立てるところから始まる。

朝6時に浜の掃除を済ませると、男の人たちが一斉に砂浜に穴を掘り始める。
そこへ立てるのぼりの高さは15メートルほど。
穴に埋めた土台の横から突き出ている貫の高さまで、人が立てば頭が届かないほどこの”のぼり”は大きい。

土台のすき間に浜に寝かせた竿の根元を据えつけ、先端にかけたロープでいっきに引き上げる。

全員が大声をかけて、思い切りロープを引くと、玉串をワサワサと揺らしながら長い竿が勇壮に立ち上がった。
立った竿にのぼりを張って、8時半には朱色の大きなのぼりがふたつ、バタバタと海風にはためいた。

本当は4本、これが浜に立つのだそうだけれど、現在は高齢化のために2本になったらしい。
いっぽう、こちらはメインの神社。

神社境内には8メートルほどののぼりが8本と、5メートルほどののぼりが2本立つ。
いつもはひっそりと閉じているお宮の扉が開かれて、お神輿やお供えが用意された。

11月2日の朝、このお宮でお祓いが行われた。

本来はこのあと、浜まで大名行列を模した行進が行われるのだけれど、高齢化と人数不足のためここ数年行われていない。

その代わりに、境内で太鼓お囃子が披露されて、集まった集落の人たちに焼きとりやお酒がふるまわれた。
にぎやかなお囃子の中に、集落の人たちの楽しそうな声が重なる。

「祭りの日には飲むのが仕事」
そんな楽しそうな声とお囃子の音が、お昼過ぎまで続いていた。

1年に1度の楽しいお祭りの日。
それは、仕事も日常も関係なく過ごすことのできる「ハレ」の日。

みんなが普段とは異なる雰囲気に見えて、そしてこれが暮らしというものなのだなぁと感じるのでした。