2020/01/30

干し大根

こんにちはタラスキンボンカースです。

伊豆半島の南端では11月から2月ころまでの間、強い西風が吹くのが恒例です。
この風の呼び方は地域によっていろいろあるようで、『ならい』と言ったり『おおかぜ』と言ったり単に『にし』と言ったりする。

「『にし』が4‐5日つづくって言うからさぁ、ダイコン干さない?」

私たちの家の裏で畑をやっている”おばさん”がそう言って、畑でダイコンを抜いてくれた。

長くて太いダイコンを10本と、カブみたいな丸ダイコンを2個。

「ダイコンを半分の長さに切ってさぁ、それをこうして縦に何等分かに切るじゃぁ、それをヒモでつるして・・・」と、干し方を教えてくれた。
さっそくやってみた。

私のイメージする干しダイコンは細かくてモジャモジャした『切り干し大根』なのだけれど、”おばさん”が教えてくれた方法によるとかなりカタマリっぽい。

言われたとおり、長くて太い大根を半分の長さに切って皮をむき、それを縦に8~12等分に割った。

「ヒモで縛る」と教えられたのだけれど、気が遠くなりそうだったので太い針でタコ糸を通した。
吊るした。

こうして西風が吹いている4~5日の間干しておくと出来上がるらしい。

”おばさん”が夏の終わりに種をまいて育てたダイコンは、甘い香りがした。

こんなふうに集落での暮らしは、お天気や風とリンクしている。