2017/02/05

茅場

こんにちはタラスキンボンカースです。

よく晴れた土曜日、”簡単な”山登をしよう!ということで、東伊豆町の『細野高原』へやってきました。

『細野高原』は見わたす限りのススキの原っぱで、散歩気分で”簡単”に『三筋山(みすじやま)』のてっぺんまでゆくことができる。

風車のあるところが『三筋山』の頂上↑。
こんな道をゆるゆると、登ってゆく。

ところで、『細野高原』にはどうしてこんなにススキが茂っているのでしょうか。
樹木は、数えるほどしか生えていません。
ススキの原っぱが広がる。(くねくねは、今しがた上がってきた道。)

実は、ここは昔の茅場(カヤバ)なのでした。

カヤバというのは、まだ家々が茅葺き屋根だったころ、地域(集落)の人々の手によって設けられた屋根材確保のための場所のことで、山を切り開いてススキを”育てて”いた。

ひとつの家の屋根に使われるカヤ(ススキ)の量はとても多く、地域(集落)の家々は順番で茅場のカヤを使用していたのだそうです。

こうした『茅場』と同じように薪や材木、落葉を調達してきた『里山』なども、今の私たちが見るとただの自然の風景のように見えるのですが、実はそこで暮らす人々がきちんと手入れをして”作ってきた”場所だったりするのです。

そうした場所は人々の暮らしの風景となっていて、手つかずの自然という場所は実際にはほとんどないらしい。

カヤの利用がなくなった今でも、『細野高原』では地域の人々の手による山焼きなどの手入れによって、このススキの原っぱを維持しているのでした。

『細野高原』の山焼きは毎年2月に行われるということです。